据え置きのバッテリーレスLTEルーターは良いぞ(2回目)
ばっちぷろぐらまー
100Vのコンセントに挿して使うSIMが入るルーター「LTEホームルーター」第2弾です。モバイルルーターよりニッチな商品ですが、特徴ゆえに一部の需要が高い商品です。しょうこりもなくまたレビューしていきますが、毎度お馴染み「すでに先人のレビューがあるので、個人的な気付きに加えて”どうしても言いたいこと”を自己満足にレビュー」です。
スペック
発売日:2020年2月頃
対応Band(国内)
- 4G B1/3/8/18/19/26
- 3G B1/6/8/19
Wi-fi: 802.11 b/g/n (2.4GHz)
バッテリー なし
SIMサイズ: microSIM
接続端子: 10BASE-T, 100BASE-TX (10, 100Mbps)(Auto MDI/MDI-X、Auto-Negotiation)
引用: https://www.iodata.jp/product/network/wnlan/wn-cs300fr/spec.htm
概要
先日紹介したNECのHT100LN同様、The最新電子機器・・・という感じはなく、生活空間にも馴染むようなデザインな気がします。NECよりは主張が強くなく、どの部屋・どの環境にも馴染むと勝手に思ってます。
NECのを比較対象に挙げているのでもちろんですが、100Vで動作し、バッテリーレスかつ有線LANが使えます。モバイルルーターみたいにバッテリーを搭載していないため、バッテリーの膨張を心配する必要がありません。また安定した電力かつアンテナの面積も十分確保できるため、モバイルルーターよりも安定して長く使えそうです。
こちらもNEC同様ですが、有線LANが最大100Mbps、無線LANは2.4GHz帯(最大300Mbps)のみの対応で、極めつけはLTEの下り最大75Mbpsです。高速通信ができることを期待して購入してはいけません。
再三申し上げておりますが、ガジェットに詳しいニキは裏技的な利用用途になりますがSONYのAIホームゲートウェイのNCP-HG100を購入しましょう。対応Bandが多くて有線LANも1Gbps、そしてAmaz○nやメ○カリで3000円前後で投げ売りされています(対応Bandは4G 1,3,8,19,21,28,41、3G 1,6,8,19、802.11ac 2×2MIMO対応=866Mbps)。
外見
NECの記事で「特にこれといった特徴がないのが特徴」と申しましたが、それ以上に特徴がありません。

表面の灰色の部分はマッドな仕上げになっており、NECと違ってちょっとオトナ感が出ておりますが、個人的にはこの手のものは加水分解でいずれベトベトになるので、必ずしも良いとは思いません。まあ、商品の特徴上そんないじるものでもないかもしれませんので良いのかもしれませんが・・・

NEC同様側面のワンサイドにインタフェースがまとめられています。

背面には各種情報が書かれています。Webページの設定画面にログインするための情報も書かれております。しかし親切にもこのユーザー名・パスワードが乱数になっており、よくある「初回ログイン時にパスワード設定してね! あ、英数字記号込みだよ!」みたいなことを言わてイライラしなくて良くなる反面、慣習的に使われているadmin/admin等ではないため、覚えるのに苦労しそうです。いや、自分で好きなのに変更しろよ・・・という話なのですが。
写真下部中央のネジを外すとSIMスロットが現れます。

フタを外すとSIMスロットが現れます。多くの機種ではSIMスロットのそばにSIMの向きが書いてあるのですが、本機には書かれていません。SIMを挿入するタイプではなく、上から抑えるタイプなので間違えた瞬間に壊れるという確率はやや低そうですが精密機械なのでやさしく慎重にSIMをセットしましょう。

非公式ですが、挿入式ではないためSIMサイズを変換してもつまることもないですが、自己責任で使用しましょう。

SIMをセットしたら銀色のフタを被せます。この銀色のフタにはロック機構がないため、先程のネジ付きのフタで固定します。なお、このネジはこの白いフタから外れにくくなってます。こういう細かいの大切。

ネジ付きのフタには写真の通り自己吸着タイプ(?)の固定スポンジのようなもの(これ、なんていうんですかね)がついており、ネジを回せばSIMスロットを隠せるしSIMも固定できるというものです。ネジで固定できるということは安易にSIMの交換ができない仕様のため、子供のいたずら防止にもなります。法人利用的にもこれは良いかもしれません。

NECのHT100LNとの比較です。サイズ感はほぼ同じです。
Band固定

設定画面からBandの固定ができます。背面にも書いてありますが、本機に接続後にブラウザで192.168.0.1 にアクセスすることで接続できます。前述の通り、乱数が予めセットされているためかパスワード変更しろと言われないので個人的には超快適です。ストレスレス。
話がそれましたが、Band固定できるということは、楽天SIM運用時にBand3に固定することでauローミングを防止し、無制限かつ無駄な課金防止になります。便利。
しかし、詳しいみなさんにはおわかりだと思いますが、これ3Gと4Gの区別がありません。3Gも4Gも同じ表にまとめられてるのです。別の設定画面で「4G固定」または「3G固定」(に加えてauto(4G/3G))はあるのですが、Band1は3GだけでBand3は4Gを・・・といった細かいことはできません。これはツメが甘い・・・
そんな客を想定していないのかもしれませんが、ここまで実装してくれたのならもう一息欲しかったなと個人的には思います。
付録:各社対応Band
各社対応Bandをまとめます。太文字はプラチナバンドです。
- Docomo系
- 4G: Band 1/3/19/21/28/42
- 3G: Band 1/6/19
- KDDI系
- 4G: Band 1/3/11/18/26/28/41/42
- 3G: なし
- Softbank系
- 4G: Band 1/3/8/11/28/41/42
- 3G: Band 1/8/9/11 (Softbankは今は1と8だけでしたっけ?)
- Rakuten
- 4G: Band 3 (KDDI ローミングの場合Band 18)
- 3G: なし
楽天モバイルで無制限で利用したい場合はBand3のみつかむよう設定します。
楽天モバイルでKDDIローミングを利用したい場合はBand18をつかむよう設定します。ただしKDDI回線利用時は無制限ではなく、月5GBまでしか高速で通信できません。
KDDIが楽天モバイルにローミングを提供している場所はこちらからMapで確認できます。5GB使い切ると通信制限がかかり1Mbpsとなりますが、それでも1Mbps出るのであれば実用的と思われます(YoutubeのHD画質が観れる程度らしい)。

あと本機は接続中のBandがステータスより確認できます。なかなか確認できるルーターは存在しないので、利用用途によっては重宝するかもしれません。NETGEARくらい?
Wi-Fi
残念ポイント。まさかの2.4GHzのみの対応です。屋内・屋外を気にしなくて良くなるし、1分間の干渉検知もなくすぐ使えますが、家庭で使うケースの場合電子レンジや多くの無線と干渉します。
良い点を挙げると、NEC同様SSIDが2つ設定できます。ゲスト用のSSID立てられますし、ネットワーク分離(相互アクセス禁止)も可能です。

外部アクセス

「リモート管理」という名目で外部アクセスの設定があります。グローバルIPが降ってくる環境だと価値がありそうです。法人さんは利用用途があるかな。
LANポート

地味な点ですが、LANケーブル取り外すときにLANの取り外しピンを押そうとすると本体と干渉します。利用者の指が大きいかったり、写真のようなLANケーブルのピンだと取り外しに苦労する場合があるのでご注意。
まとめ
NEC同様、100Vで動作するバッテリーレスかつ有線LAN搭載のルーターでした。こちらの商品も
- 工事現場・ライブ会場等の一時的なインターネット回線として
- 実家・老人ホーム用に大して通信しないけど、常時インターネットが欲しい場合
にて多く活用されているようです。
100Vで安定した電力を得られ、かつ本体が大きいゆえにアンテナの面積をしっかり確保できるのでモバイルルーターより通信は安定してそうです。
NECのLTEホームルーターとは「有線LANの速度」「対応Band」「Wi-Fiの5GHzの有無」で大きく違うため、利用用途に合わせて購入しましょう。
新品である必要がなく、よりスペックの良くしかも安いLTEホームルーターがほしい方はSONYのNCP-HG100(2022/04/03現在3000円前後)を買いましょう。
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