MNO(大手キャリア)の格安プランahamo等の登場により正直下火になりつつある格安SIMですが、
- 端末の故障や通信障害への備えとしてスマートフォンの「2台持ち」や「2回線持ち」用
- 農業や電子工作、といった「ちょっとした用途」に「大して通信しないけど、通信環境が欲しい」
- 音楽・Radikoの垂れ流し用
- カーナビ・カーステレオ用
- 子供のスマートフォン・ケータイ電話入門用
といった用途には現在多く出回っている格安SIM(月1000円程度)すらも高いことがあります。
そこで、本稿では2回線目として持つのに適している「低価格」「最低限通信できれば良い」 SIMを紹介します。
※(d,a,s は回線元がそれぞれDocomo, au, Softbankであることを意味します)
(d,a,s) ロケットモバイル 神プラン
https://rokemoba.com/
APN:4gn.jp
MVNE: so-net
データ:月328円 (ソフトバンクプランのみ438円)
音声:490円(dプラン)~
メリット
- 上下最高200Kbpsに通信速度が設定されている以外、無制限24時間200Kbpsで音楽垂れ流し等可能。
- 3キャリアあり。
- 高速データ通信チャージ(100MB/165円)チャージすることで高速通信が可能
- dプランは理論値(200Kbps)きっかり出る(180~190Kbps程度)
デメリット
- バースト転送機能なし
- aプランはdプランと比較して安定性に劣る(130~170Kbps程度で揺らぐ)
常に200Kbps出せるので音楽やラジオの垂れ流しにも非常にオススメです。
(d,a※1) excite mobile Fitプラン
https://bb.excite.co.jp/exmb/sim/plan/fitflat/
APN:vmobile.jp
MVNE:IIJ
データ:月385円(Fitプラン)
音声:495円(Fitプラン)
メリット
- 上下最高200Kbps。
- バースト転送機能がある
- 高速通信機能をONにすることで必要時のみ高速通信が可能(要課金)
デメリット
- 3日で累計366MB通信すると「おしおき」がある(速度が最大64Kbps程度まで低下する)
- Fitプランの場合最安385円。月に一度でも高速通信をONにすると1段階料金が上がる。
- Flat(固定料金制)の場合の最安は550円
常に200Kbps流せる必要はないけどちょっとしたブラウジング等する場合はオススメです。
というのも、3日で366MB以上通信すると低速化するので、ガンガン使うならオススメしません。
※1 音声・SMS・データ回線から選べますが、データのみの場合はdocomo回線のみとなります。
(d) ヤマダニューモバイル シングルプラン
https://www.ynmobile.jp/
APN:dm.jplat.jp
MVNE:b-mobile(日本通信)
データ:月577円
音声:1375円~
メリット
- 上下最高200Kbpsに通信速度が設定されている以外、無制限
- ヤマダ電機のポイントがたまる・使える
デメリット
- 同等の機能でロケットモバイルのほうが安い
- ドコモ回線のみランチタイム(12~13時)に速度制限がある。60~84Kbps程度?
正直なところ、ヤマダ電機のポイントが大量に余っている・やりくりしている人以外にオススメできるポイントはありません。
この会社はY.U mobileとなり「シンプル・イズ・ベスト!」みたいな路線のように見えるのでいずれ死んでいくプランだと勝手に思ってるのですが、どうなのでしょうか・・・
といいつつ、お知らせページはきちんと更新されているし、憶測の域を出ません。
(a) donedone エントリープラン
https://www.donedone.jp/
APN:biglobe.jp
税込み月0円~
メリット
- 0円。契約時の事務手数料はかかる。
- 5G対応
- eSIM対応”予定”
デメリット
- 128Kbps
- 使わないと強制解約
povoと並んで低速放題の中でも数少ない5G対応ですので、ping(応答速度)重視の場合に選択肢に入ります。
2021年7月サービス開始当初から「時間単位で快適通信できるチケットもご用意(今後対応予定)」と言ってますが、約半年経過した執筆現在(2021/12/19)でも”今後対応予定”となってます。しかしこれはpovoのトッピングと仕組みは全く同じなので、何かしらの差別化に期待です。
正直なところ、donedoneはこのプランには価値がなく、3Mbpsで月50GB通信できる「ベーシックUプラン」、特定のアプリの通信だけ無制限になる「カスタムUプラン」に他にない優位性があり、低速放題として考えるならトッピングで使いたいときだけ+αできるpovoを選択したほうが良いと思います。
よってpovoが出た今となってはこのエントリープランに価値がないというのが率直な感想です。
なお、執筆現在(2021/12/19)でベーシックUプラン・カスタムUプランは初期費用無料+キャッシュバック等のキャンペーンがあります。
(a) povo2.0
https://povo.jp/
APN: povo.jp
税込み月0円~
音声対応
メリット
- 0円。契約時の事務手数料も0円。
- トッピングで1日高速通信使い放題等、小回り効く
- 5G対応
- 昼くらいまでに申し込み完了すれば翌日届く
- eSIM対応
デメリット
- 128Kbps
- 使わないと強制解約
普段0円、使うときだけ1日高速通信使い放題330円という組み合わせが最強。MNOだからできるプランだと思います(主観)。他にも1GB390円(有効期限7日)もあったりします。もちろんMNOなのでトッピングさえあれば高速通信(5Gの場合都内で実測1Gbps)可能です。
donedone同様低速放題の中でも数少ない5G対応ですので、ping(応答速度)重視の場合に選択肢に入ります。
現状唯一のeSIM対応。
6ヶ月課金がないと強制解約の可能性があるので注意しましょう(強制解約前にSMS,アプリ通知あり)。最安はsmash. 24時間使い放題の220円です。音声通話やSMSによる課金も対象ですが、期間内の通話料金等が660円(税込み)以上でないとNGなので、素直にsmash. 24時間使い放題のトッピングを購入しましょう。
(d) ピクセラモバイル
http://www.pixela.co.jp/products/network/pixelamobile/
APN:rcom-a.jp
税込み月470円
メリット
- ロケットモバイル同様、上下最高200Kbpsに通信速度が設定されている以外、無制限24時間200Kbpsで音楽垂れ流し等可能。
デメリット
- ロケットモバイルと比較するとちょっと高い。
法人向けと書いてありますが、個人ももちろん契約できます(ソースは俺)
法人が他のプランのついでに契約するものでしょう。同じ200Kbps放題で、しかも330円と100円以上安いロケットモバイルと比較して今の所優位性はありません。
実際の通信速度
下記ページにて10分ごとの通信速度を測定・公開しております。
低速放題に有用なモバイルルーター
カーナビ用だったり電子工作用に使用する場合、電源(エンジン)ONの時のみ通信機能もONであれば十分で、バッテリーがあると不都合なことがあると思います。例として、車載利用の場合は夏場の高温になる社内にバッテリー(リチウムイオン)を放置するのはリスクを伴います(できればバッテリーがなくとも本体を車内に放置して欲しくないですが)。そこでバッテリーを搭載していないモバイルルーター(もしくはバッテリーがなくても動作するモバイルルーター)をまとめた記事がありますので、よかったらこちらもご覧ください。
まとめ
donedone, povo2.0の登場により、ついに0円から低速での通信が可能になり、気軽に2台持ちや気軽な趣味での利用が可能になりました。しかしdonedoneとpovoは課金がないと強制解約されるリスクがあるので、しっかり毎月330円払ってロケットモバイルを安定運用するのも良いと思います。
スマートフォンがもはや必須の社会ですので、1台目の紛失・故障・通信障害に備えて2回線目として検討してはいかがでしょうか。
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