povoやMVNO用としてはやや非推奨。特定機能目的出ない場合は避けるべしPovo使える(必ずしも使えるとは言っていない)
ばっちぷろぐらまー
例にも漏れず、KDDI発売のNECルーターを端末のみ入手できましたのでレビューします。au/UQでルーターを購入したという記事ではないので注意。
2022/09/23 追記:本機のバージョンを最新にすることでPovo 2.0のSIMで動作することを確認いたしました。きちんと動作したレビューへ書き直す予定です。初稿に中途半端に追記がある状態ですが、一旦過去の情報として本稿をこのまま残しておきます。
外見
分厚い・やや重い(公称174g)という所感です。表面には物理キー、上部にはSIMスロット、下部には充電ポートであるUSB Type-Cポートがあります。



操作性
イマドキのこのようなやや大きめのディスプレイを搭載している場合、ほとんどはタッチパネルな気がするのですが、本機はタッチ非対応です。画面右にある物理キー3つを使って操作をします。真ん中のボタンは画面のON/OFFと決定を兼ねていて、上下キーでカーソルを合わせて決定キーで画面に表示された操作を選択し、実行します。最近のタッチパネル操作に慣れていると「使いづらいなあ」というのが率直な感想です。
スペック
一番の注目ポイントはここですが、結論は活用は厳しいです。
https://www.uqwimax.jp/wimax/products/nar01/images/nar01_syuuhasu.pdf
band
5G: n28/77/78
4G: 1/3/18/41
海外の場合
4G:1/3/5/17
3G: 1/2/5
2G: 非対応
5G対応ルーターなので通信速度重視のハイスペック路線だと勝手に思い込んでいたのですが、5Gのn257や4GのBand42に非対応だったりと、技術オタクとしては物足りなさを感じます。公式のパンフレットで「5Gをもっと手軽に」と書いてあるあたり、そういうことなのかもしれません。
https://www.au.com/content/dam/au-com/mobile/product/data/nar01/pdf/nar01_catalog.pdf
Wi-Fi
Wi-Fi 6対応
IEE802.11 a/b/g/n/ac/ax(2.4GHz/5GHz)
WPA3 対応
2.4GHz/5GHz 同時利用可能
Wi-Fi周りは最新規格に対応しており、不満はなさそうです。また、2.4GHz/5GHzの同時利用に対応しているのは人によっては便利な点かもしれません。
クレードル
別売ですが、本品もクレードルが用意されており、前作のWX06と同様にクレードルにアンテナが内蔵されているので屋内などの電波が比較的不安定になりがちな場所でも安定した通信に期待できそうです。
前作であるWX06のクレードルではWAN側はBand41のみ対応でした。

しかし本機ではどうやらBand41に加えて5Gにも対応しているようです。

まだまだ5Gのエリアがせまいというのは言わずもがなですが、窓際に配置かつこのクレードルを活用することで安定した通信ができそうですね。
もちろんクレードルを利用することで有線LANに対応することができます。
(追記あり) povo・MVNOでの活用
KDDI発売ですので当たり前ですがKDDI系のSIMを使って活用したいと思うわけですが、思わぬ落とし穴があります。
なんと、Povo2.0のSIMではローミングをONにしないとアンテナピクトが立ちません。
ローミングをONにするということは以下の制約が発生します。
- Wi-Fiが2.4GHzに固定される
- 5G(n77/n78)およびWiMAX2+(Band41)が利用できない
よって、povo2.0で24時間使い放題等で利用するとなると高速通信には期待できず、あくまでKDDIの電波を掴むだけの端末としての活用にとどまってしまい、本来もっている高性能な部分を有効に活用できません。
執筆現在(2021/11/19)ではじゃんぱらで新品が15000円程度で売られていますが、この価格を出すのであれば富士ソフトのFS040w、シャープのW07を検討したほうが良いと思われます。これらの端末は5G非対応ですが、KDDIで利用されている4GのほとんどのBandに対応し、Wi-Fiも2.4GHz/5GHzともに対応しております。
その他のMVNOのSIMでは未検証ですが、同様の制約があると思われます。(情報をお持ちの方は教えてください)
(2022/07/09追記) 別記事にて指摘されている通り、利用可能報告があります。再度購入して再試したところ利用可能でしたので、のちほど記事を修正します。
まとめ
本機はWi-Fiと2.4GHz/5GHzの同時利用に対応、別売のクレードル対応、そしてブリッジモードに対応と、今では珍しい機能に対応しているという一面もありますが、KDDIの電波を有効に活用する端末としてはどうしても物足りなさを感じてしまいます。
発売されてまだ間もなく中古価格も1.5万円程度と高止まりですので、上記機能が必須な方以外は別の端末を検討されることをオススメいたします。
2022/05/03 追記:こちらの記事のコメント欄にて、ローミングOFFのままpovo2.0 SIMが使えたとの情報を頂きました。SIM、本体のバージョン等にて分岐があるかもしれません。情報をお持ちの方はぜひコメント欄にて共有ください。
コメント
X11(NAR01)は最新機種なのに中古が10000円程度で売られており、非常に興味をそそられましたが、このブログを見させてもらって助かりました。公式ページにバンド情報が乗ってないためかなり探しました。X11のバンドはかなり狭いのですね。電池持ちもあまり良くないようですね。4Gで使う場合は記事でも話されているとおり、もっと広く周波数が対応しているW07を検討したいと思います。大変参考になる情報、ありがとうございました!
中古が10000円程度で売られているのを見て飛びついた結果がこの記事です・・・
買わずに済んだのであればよかったです。
Band情報はUQ WiMAXのページ(https://www.uqwimax.jp/wimax/products/nar01/images/nar01_syuuhasu.pdf)にて公開されています。
理想はW07,見つからない場合は次点でW06,あとはSIMフリー機のFS040wあたりが良いと思います。
2022/08/27時点情報です。
povo2.0 APN設定を追加することで、povo2.0 nanoSIMでふつーにデータ通信可能でした。
機種:Speed Wi-Fi 5G X11 NAR01
ファームウェア:Ver.2.3.0 (評価時点での最新)
APN名:povo2.0 (ユーザ名・パスワードを含め、povo公開値を設定)
通信モード:プラスエリア(評価実施エリアでは「スタンダード」モードでも通信可)
評価を実施したエリアが4G LTEエリアだったため5G計測はできていませんが、数回の測低レベルでは、WiMAX +5G SIMと似たよな通信速度でした。
docomo網・SoftBank網・Rakuten網のSIMは兎も角、au網nanoSIMであれば問題ないように思います。
こちらもでも期待通り動作することを確認しました。
合わせて記事の内容を変更いたします。
情報ありがとうございました。